②【基礎知識】FXの取引時間(マーケットタイム)について学習しよう!
このレッスンではFXの取引時間(マーケットタイム)について学習してきます!
突然ですが、なぜFXでは土日を除いて
24時間取引が可能なのでしょうか?
それは、FXは世界中のトレーダー達が同時に取引しており
世界中の外国為替市場が開いているからです。
ここからはFXの取引時間のうち
どの時間帯にどこの市場が開いているのか
そして、その時間帯の特徴を解説していきます。
時間帯毎の値動きの特徴
FXでは基本的に以下の4つの時間帯が存在します。
- オセアニア時間
- 日本時間
- ロンドン時間
- ニューヨーク時間
では、それぞれの時間帯の特徴を学んでいきましょう!
オセアニア時間
日本時間の朝7時〜9時(NY時間終了から東京時間まで)は
オセアニア時間と呼ばれます。
オセアニア時間は
- 流動性が低く値動きが少ない
- スプレッドが広がりやすい
- 中国経済の影響が大きい
というのが特徴です!
流動性が低く値動きが少ない
オセアニア時間は、市場規模が非常に小さいため、取引量も必然的に少なくなります。
つまり、オセアニア時間にFX取引している人が少ないということです。
このような状況のことを「流動性が低い」といいます。
FX初心者には相場が読みづらく、取引する場合は注意が必要です。
スプレッドが広がりやすい
オセアニア時間に参加しているFXトレーダーが少ないため
流動性が少なくなりスプレッドも広がりやすくなります。
通常スプレッドが1PIPS未満の通貨ペアでもオセアニア時間になると
2倍以上に広がることがありますので
FX初心者にはトレードしにくい時間帯となります。
中国経済の影響が大きい
オセアニア時間の相場は、AUD(豪ドル)
NZD(ニュージーランドドル)を中心に動いています。
この2カ国の経済状況をするのはもちろんですが
中国経済のチェックも忘れてはいけません。
オーストラリアは輸出のほとんどを中国に頼っており
中国経済の影響を大きく受けます。
そしてニュージーランドは貿易のほとんどを
オーストラリアと行なっているため、
お互いの経済状況の影響も受け合います。
東京時間
日本時間の朝9時〜17時は東京時間と呼ばれています。
この時間帯には主に日本、中国、シンガポールなどの
市場参加者が取引をおこないます。
東京時間は
- ゴトー日はドル高・円安になりやすい
- 日経平均株価の影響を受ける
- レンジ相場を形成しやすい
といった特徴がありますので解説していきます!
ゴトー日はドル高・円安になりやすい
ゴトー日とは
毎月「5」と「10」が付く日(5日、10日、15日、20日、25日、30日)を指します。
為替市場においてゴトー日は、企業の決済日が多く
取引先に支払うドルが多くなりやすいため
ドル高・円安になりやすい傾向があります。
- ドル:買われやすい
- 円:売られやすい
そのため、ゴトー日のドル円は下がりやすいという特徴があります。
レンジ相場を形成しやすい
東京時間はレンジ相場を形成しやすい時間帯です。
レンジ相場とは
一定の価格内をチャートが行ったり来たりしている相場のことです。
レンジ相場では
はっきりとした動きが無いので
一回で大きな利益を狙うのは難しく
比較的トレードがしにくい相場です。
日経平均株価の影響を受ける
日経平均株価が上昇すれば円高になり
日経平均株価が下降すれば円安になる傾向があります。
要因を一概には言えませんが、大きな要因としては
「日本株の上昇 → 日本の経済が良好 → 円が買われる」
というな市場傾向が考えられます。
東京時間に円絡みの通貨ペアの取引をする際には
日経平均の動向もチェックしましょう。
ロンドン時間
日本時間の17時〜深夜1時(夏時間:16時〜0時)は
ロンドン時間と呼ばれています。
この時間帯のメイン市場はロンドンです。
途中からニューヨーク時間とも重なり
後述するゴールデンタイムとも呼ばれる時間が生まれます。
ロンドン時間は値動きが活発化してくる時間で
- 値動きが活発化する
- トレンドが発生・転換しやすい
- ヨーロッパ各国の経済指標の影響を受ける
という特徴があります!
値動きが活発化
各時間帯の中でロンドン時間は世界1位の取引高を誇ります。
通貨の売買が非常に活発になるため
大きな利益を狙えるチャンスですが
同時に大きな損失を出すリスクもあります。
動きの少ない東京時間から
ロンドン時間に入った瞬間
急に値動きが激しくなるため注意も必要です。
トレンドが発生・転換しやすい
トレンドとは
はっきりとした値動きで
上昇もしくは下降している相場の状態のことを指します。
ロンドン時間では高確率でトレンドが誕生します。
このトレンドに乗ってエントリーできれば
中長期的に大きな利益を得ることができるでしょう。
しかしその一方で
今まで形成されていたトレンドが崩れ
トレンドが転換することもありますので注意が必要です。
ヨーロッパ各国の経済指標の影響を受ける
ヨーロッパ各国の経済指標の発表は
ロンドン時間で行われます。
経済指標の発表は相場に大きな影響を与え
価格の暴騰や暴落を起こすことがあります。
しかし、経済指標の発表を利用して
トレンドにうまく乗ることができれば
大きな利益を上げやすいです。
ニューヨーク時間
日本時間の22時〜翌朝7時(夏時間:21時〜翌朝6時)は
ニューヨーク時間と呼ばれています。
ニューヨーク時間ではアメリカ・カナダの市場参加者が活発に取引を行い
ロンドン時間の次に取引量の多い時間帯となります。
ニューヨーク時間は
- 値動きが活発
- トレンドが加速しやすい
- アメリカの経済指標の影響を受ける
という特徴を持った時間帯です。
値動きが活発
ニューヨーク時間の為替相場は
非常に激しく動きます。
特に、後述するゴールデンタイム(ロンドン時間とニューヨーク時間が重なる時間帯)は
取引高世界1位と2位の市場が重なっているため
1日のなかで最も取引高が大きくなります。
トレンドが加速しやすい
アメリカの投資家はロンドン時間のトレンドにしたがって取引する傾向が強いです。
そのため、ニューヨーク時間に入ると
そのトレンドがさらに加速します。
ゴールデンタイムが終わるまではその傾向が強く
ロンドン市場閉場後は値動きが比較的穏やかになります。
アメリカの経済指標の影響を受ける
アメリカの経済は世界全体に影響を与えます。
そのため、アメリカの経済指標や要人発言が発表された時には
インパクトが大きく相場が非常に激しく動きます。
内容によっては、今までのトレンドを覆し
価格の暴騰や暴落を起こすことがあります。
ゴールデンタイム
ロンドン時間とニューヨーク時間が重なる時間帯をゴールデンタイムといい
まさにFXのゴールデンタイムです。
取引高世界1位と2位の市場が重なるため1日の中で最も取引量が多くなり
ニューヨーク時間が始まった直後は、特に価格が激しく動きます。
窓開けに注意
FXでトレードできるのは月曜日早朝から土曜日の早朝までです。
土曜日と日曜日は市場が閉まっているので
トレードができませんが
仮に金曜日にポジションを持ったまま週末を迎え
週明けの月曜日になると「窓あけ」という現象が発生する場合があります。
図を使って詳しく解説していきます。
「❶」が週末の価格です。
もし、次の週もチャートが上昇すると見込んで
週末にポジションを持ったままだとしましょう。
すると、翌週月曜日の朝、暴落して始まります。
「❷」の位置に損切り(-1万円予定)を入れていたとしても
窓あけにより「❸」で損切りが発生してしまいます。
週あけのスプレッドを加味すると
3万円以上の損失となっているでしょう。
このように、窓あけが発生すると大きく値が飛ぶ可能性があります。
保有しているポジションと逆に価格が飛んだ場合
大きな損失を出す可能性がありますので
「窓開け」については注意が必要です。
まとめ
FXではオセアニア時間
東京時間、ロンドン時間
ニューヨーク時間、ゴールデンタイム
といった時間帯が存在していて
それぞれの時間帯によって値動きや性質も変わってきます!
取引をする時には
今どの時間帯なのかを理解しておくことで
値動きの予想に役に立ちますので
取引時間(マーケットタイム)の特徴は理解しておきましょう。
では次のレッスンで「トレードスタイル」について額数していきましょう!